ヲシテ・ひとり学会(縄文の旅)

『ホツマツタヱ』を中心とした「ヲシテ文献」の学習記録

「キツヨヂノアヤ」(東西南北・四つの大切な方位の話)

 前回のブログ(『ミカサフミ』の序言)を見直してみますと、既に2度目になっていました。(⌒-⌒; ) 我ながらすっかりボケちゃっている事がハッキリしました!(笑笑)でも、1度目よりも2度目の方が、更に推敲されて少しは良くなっているのではないか?と思います。

 気を取り直して、今日は「キツヨヂノアヤ」をやってみたいと思います。ひとつの解釈として参考にしていただくか、解釈の間違いを探していただければ幸いだと考えています。いつもの様に、宜しかったら是非お付き合い下さい。それでは、今日も元気に始めます。\(^^)/

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ミ1-1(10842)

ミカサフミキツヨヂノアヤ =1、御笠文「東西南北の四つの大切な方位の話」

ミカサヤニ   =「ミカサヤ」(春日大社)に居られる

アマノコヤネノ =「アマノコヤネ」が

トクフミハ   =説いて下さった「フミ」(御笠文の前半)では、

タテニヌキオル =「タテ」(縦糸)に「ヌキ」(横糸)を通して織る布を

マツリコト   =「マツリゴト」(政治)に例えてお話をして下さいました。

ヨヂヒトクサオ =「ヨヂ」(東西南北の四つの大切な方位)があればこそ、人々を

ヲサムナリ   =治められると言うことです。

 

モシヤミチキク =(コヤネは、)「もし「ミチ」(政治の話)を熱心に聞く

ココロサシ   =志のある人が

アラハトアケテ =居るならば、「ト」(重要な書物)を開けてでも

サツクヘシ   =授けてあげましょう。」と言われました。

 

コモリノイワク =それを聞いて、「コモリ」が質問をしました。

アケナハ   =「「ト」(大切な書物)を開けて授けてくださるのであれば、

カミノミコトヤ =「カミ」の「ミコト」(大切な教え)が

アカラサマ   =(誰にも)明らかになるのでしょうか?」

 

コヤネコタエテ =「コヤネ」がその質問に対して答えました。

ミチハワヂ   =「「ミチ」(祭り事の道)は「ワヂ」(地の道)です。

ハヤクオソキモ =理解が早い人も、遅い人もいますが、

ココロアリ   =その人の心次第で違って来ます。

タツネキタラハ =訪ね来たのならば、

ワレアヒテ   =私が会って、

ソノミチノクオ =その人に合わせた「ミチノク」(奥義)を

カタルヘシ   =語るべきだと思っています。

キミノマツリモ =そうする事が、君の「マツリ」(祭り事)も

スミヤカニ   =速やかに行き渡りますし、

モツレオタダス =(誤解による)縺れを正すことも出来ますので、

カミノミチ   =「カミ」(御祖)の「ミチ」(祭り事の道)に叶うのだと思います。

 

カタチツトメ =1、「カタチ」(儀式の教え)と2、「ツトメ」(実務の教え)

ミチト   =3、「ミチ」(法規の教え)と4、「ミ」(修身の教え)と

ヨツノヲシエモ =この四つの教えも(全て)

タタヒトヂ   =「タタ」(教える事・教義)の一路として、同じです。

 

ヲコヌノカミノ =「ヲコヌノカミ」(クシヒコさん)は、

コノヨツオ   =この四つの教えの路を

アワトニシレル =「アワト」(天地の法則)により知って、教えておられました。

ヒトノミノ   =人が「ミ」(自分の身)を修養する際には、

ヨツオツツシム =(カタチ、ツトメ、ミチ、ミの)四つを知って慎むことが、

ハタノミチ   =「ハタノミチ」(機織りの教え・修養の道)でもあります。

 

ツカサノカミハ =例えて言うなら、「ツカサ」(司)のカミは

クニヲサム   =「クニ」(国)を治めますが、

ナカニハシメル =「ナカ」(宮の中・トミ)には締めるが、

シモハタス   =「シモ」(下の者・タミ)は助ける様にするものです。

カレニイマトク =然るに、今から講義をするのは、

ヨカノハタ   =「ヨカノハタ」(職務に関する四締)の話です。

シタエハウイニ =「シタ」(身分の低い者)にとっては、「ウイ」(初め)に

ミオヲサム   =身を修める為に(聞くべき話ですが)

ソラナルモノハ =「ソラナルモノ」(身分の高い者)は、

チヂキケト   =「チヂ」(幾千回も)聞きなさいと言っておきます。

 

ミノミハシラオ =自らの身に御柱を立てて

ユキムケテ   =(職責に)立ち向かって行くのに、

コエオチガエノ =「コエ」(豊かにする対象)を間違えての

タカハタノ   =「タカハタ」(高機織り・職務)をしていては、

ソラヒノオトハ =「ソラヒ」(空杼・空織り)の音がするだけで、

ミニツカス   =(実力が)身につきません。

 

キクトノホホト =ここまで聞くと、講堂では「ホホー」と感心の声がでて、

ノタマエハ   =(アマノコヤネが、)この様にお話しされた事に、

コモリコキミモ =「コモリ」は勿論のこと、「コキミ」(九人の君・アメトコタチ)も

モミコト   =百人の「ミコト」(命・君のお子さん達)も

ミチヒコモミナ =三千の「ヒコ」(彦・君のお孫さん達)も皆

ウナツケハ   =頷くのでした。

 

サルタハミチノ =すると、「サルタヒコ」が「ミチ」(教義)の

ウイオトフ   =「ウイ」(最初の教え)についてを質問しました。

コヤネコタエテ =その質問に答えて、「コヤネ」は講義を続けました。

キツノナオ   =「キツ」(東西)の方角の名を

ヲシエノハツト =教えの初めとしますが、

ナスユエハ   =その様にする理由は、

イマワレウメル =今の私を産んで下さった

タラチネノ   =両親の

サキノミヲヤモ =その前の御祖も

コトコトク   =ことごとくが、

アメノタネナリ =「アメ」(天のカミ)の種より産まれたからです。

 

ソノカミノ   =その「カミ」(天の御祖)の息吹きから

アメツチヒラケ =天地が開けて

ナルカミノ   =現れた出でた「カミ」(大元の祖先)の

ミナカヌシヨリ =「ミナカヌシ」より

ハカリナキ   =計り知れない年月を経て

ヒトクサワカレ =人々が増えて分かれ行き、

タウトキモ   =尊き「キミ」(君)も生まれ、

ミコトモヒコモ =「ミコト」(命)も「ヒコ」(彦)も揃いました。

ナルミチオ   =そうして成り立った「ミチ」(祭りの道)に従って、

ヲサメオサムル =(君が)人々を教え、国を治める様になったのです。

 

ヒトノミハ   =人の「ミ」(身体・今の自分)は、

ヒツキノフユニ =日月の「フユ」(運行の積み重ね)によって

ヤシナワレ   =養われて行きますので、

メクミシラセン =この恵みを、知らせなければなりません。

ソノタメニ   =その為にこそ、

イテイルキツオ =日が出て入る「キツ」(東西)の名を

ヲシユナリ   =(一番最初に)教えるのです。

 

マサニキクヘシ =正に聞いておいて下さい。

フタカミノ   =「フタカミ」の伝えられた

ノアワウタニ =アの「アワウタ」に

クニオウミ   =「クニ」(国家)を生み出され、

ノアワウタニ =ワの「アワウタ」に

ネコエナル   =「ネコエ」(教育・産業)が成り立ちました。

 

ノチニヒヒメオ =後に最初の「ヒメ」(ヒルコヒメ)を

ウムトキニ   =御産みになる時に、

ヒルナレハナモ =「ヒル」(昼・捨て子)でしたので、名も

ヒルコヒメ   =「ヒルコヒメ」と名付けられました。

 ※「ヒルコヒメ」の名の由来に関しては、「ヒル」のヒが特殊文字の「ヒ」ですので、昼と解釈できますが、「ヒル」を(捨て子にした)と言う意味とも掛けている様に思えましたので、二つの意味にしました。

 

トシオコユレハ =(このヒルコヒメは)出産の予定年を超えての出産でしたので、

タラヂネノ   =両親の年齢が

ヨソフミソミノ =(夫は)42歳(妻が)33歳の時になってしまいました。

ヲヱクマモ   =(厄年の子は)「ヲヱ」(病や怪我)や「クマ」(心の悩み)が、

メハタヲハラニ =「メ」(女児)は「タ」(父)に、「ヲ」(男児)は「ラ」(母)に、

アタラシト   =当たらない様にと、

スツオカナサキ =捨て子にするのを「カナサキ」さんが、

オモエラク   =(知って)思いました。

コノハヤカレノ =我が子が「ハヤカレ」(早逝)をするという

イタミオモ   =悲しみをも、

チオヱシナスガ =(子の無き)母乳を妻の「ヱシナス」が(与えれば)

ワスレクサ   =忘れ草になるのではないか、と。

ヒラウヒロタノ =こうして、(ヒルコヒメを)拾い「ヒロタ」(廣田神社)

ミヤツクリ   =宮を造って

ソタテアクマテ =育て上げられました。その間に行われた

カナサキノ   =「カナサキ」さんの

ツネノヲシヱハ =常の教えは、

ミコトノリ   =(フタカミの)詔に従った事柄でした。

 

キツノハシメノ =「キツ」(東西)の方角の名を教えの初めとして、

アワウワヤ   =「アワウワ」(赤子の言葉の教育)をし、

テフチシホノメ =手を打って、「シホノメ」(赤子をあやしたりします。)

ウマレヒハ   =最初の誕生日(2才)になると、

カシミケソナエ =ご飯を炊いてお供えし、御食い初めの行事、

タチマヒヤ   =立ち舞いもするようになっています。

ミフユカミアケ =(3才)の冬には、童髪に「髪上げ」の儀式です。

ハツヒモチ   =(1月は)お正月のお餅を供え、

アワノウヤマヒ =天地のカミに感謝をします。

モモニヒナ   =(3月は)桃の節句の雛祭り、

アヤメニチマキ =(5月は)菖蒲の節句で粽を食べ、

タナハタヤ   =(7月は)七夕祭りをします。

ココクリイハヒ =(9月は)菊栗のお祝いで、

ヰトシフユ   =(5才)になると

ヲハハカマキル =男の子は「ハカマ」(袴)を着ます。

メハカツキ   =女の子は「カツキ」(被衣)を着て

コトハオナオス =言葉を童言葉から、大人の言葉に直します。

アワウタオ   =その為には、「アワウタ」を

ツネニヲシヱテ =毎日教えるのです。

 

アカハナマ   =男の子は天高く登る太陽の様に、家を照らしましょう。

イキヒニミウク =日の出の爽やかな風の様に、やる気十分に心を定めましょう。

フヌムエケ   =育ててくれた親に感謝して、自分もしっかり働きましょう。

ヘネメオコホノ =自分の考えや行いを天に恥じない様に、清く保ちましょう。

モトロソヨ   =問題点を明らかにして、仕事を改善して行きましょう。

ヲテレセヱツル =「あわうた」を広めて、国の復興に努めましょう。

スユンチリ   =寿命を全う出来る様に、健康維持に気をつけましょう。

シヰタラサヤワ =女の子は国にご奉仕できる後継を産み、明るい家庭を築きましょう。

 ※「アワウタ」の意味に関しては、「アワウタノアヤ」に書かれていた事を参考にしました。

 

アワノウタ   =「アワ」(男女の生き方)の「ウタ」を

カタカキウチテ =「カタ」(鼓)を担ぎ打って

ヒキウタフ   =(琴を)弾きながらの(伴奏を付けて)歌います。

オノツトコヱモ =そうすると自然に声も

アキラカニ   =大きくはっきりと発音できるようになり、

ヰクラムワタヲ =「ヰクラ」(五臓と心の五要素)「ムワタ」(六つの副臓器)「ヲ」(性器)を

ネコヱワケ   =「ネコヱ」(音声)を出しながら養生できるのです。

フソヨニカヨヒ =アの24音に続き、ワの24音へと戻って

ヨソヤコヱ   =合計で48音を声に出して発声します。

コレミノウチノ =こうする事で、身体の内の

メクリヨリ   =(血液の)廻りが良くなりますので、

ヤマイアラネハ =病気にもなりにくくなりますし、

ナガラエリ   =長生きの習慣にもなります。

スミヱノヲキナ =「スミヱノヲキナ」(カナサキさん)は、

コレオシル   =この事を知って、実行していました。

 

ワカヒメサトク =「ワカヒメ」は(幼いながらも)賢くて、

カナサキニ   =「カナサキ」さんに

キツサネノナノ =「キツサネ」(東西南北)の方角の名の

ユエオコフ   =由来を質問しました。

ヲキナノイワク =すると、「ヲキナ」(カナサキ)はこの様に説明しました。

 

ノイツル   =「ヒ」(日)の出る

カシラハヒカシ =「カシラ」(頭の位置)は、「ヒカシ」と言うのですよ。

タケノホル   =高い山に昇ると、

ミナミルミナミ =「ミナミル」(皆がよく見える)ので「ミナミ」と言います。

ヒノオツル   =日が堕ちる方角を

ニシハニシツム =「ニシ」と言うのは「ニシツム」(「ニ」(太陽)が沈む)からです。

 

ヨネトミツ   =また、「ヨネ」(米)と「ミツ」(水)を

カマニカシクハ =釜に炊ぐのは

ヒカシラヤ   =「ヒカシラ」(火頭・日頭)なので(「ヒガシ」と言い)

ニヱハナミナミ =煮え端(はな)を皆が見るから(「ミナミ」と言い)、

ニヱシツム   =煮えが鎮むときを(「ニシ」とも言います。)

ヱカヒトタヒノ =「ヱカ」(朔の祭りの日)に、月に一度のお供えして食べる

ミケハコレ   =「ミケ」(お供えのご飯)は、

         「コレ」(日の巡りや、火に感謝するものです。)

 

フルトシヨリ =ところが、昔は(月に)2度の「ミケ」(お米の食事)でしたが、

ツキミケノ   =月に3度の時代になると

ヒトハモヨロニ =人の寿命は100万年になり、

ツキムケノ   =月に6度の「ミケ」(お米の食事)の時代になると

ヒトハフソヨロ =人の寿命は20万年になり、

イマノヨハ   =今の世では、(毎日お米のご飯が食べられる様になると)

タタフヨロトシ =たったの2万年

イキナルル   =生きられるだけになりました。

ミケカサナレハ =「ミケ」(お米の食事)が重なると

ヨワヒナシ   =寿命が短くなって行くのです。

 

カレニワガキミ =その故に、我らが「キミ」(アマテルカミ)は、

ツキノミケ   =月に3度の「ミケ」(お米の食事)にされました。

ニガキハホナヤ =更に、苦い「ハホナ」(チオヨミクサ)を食べたり、

ミナミムキ   =南向きの御殿に住まわれ、

アサキオウケテ =朝の(太陽の暖かい)「キ」(気)を受けて

ナガラヱリ   =長生きをされています。

 

ミヤノウシロオ =宮の後ろを

キタトイフ   =「キタ」と言うのは、

ヨルハネルユヱ =夜は寝るからで、

キタハネソ   =「キタ」(気を足す)のを「ネ」(寝)というのです。

モシヒトキタリ =もし人が訪ねて来て

コトワケン   =話しをしようとした場合、

アワネハキタヨ =会わないのなら「キタ」(来た)というだけですが、

アフハヒテ   =会うのなら「ヒテ」(日の出)となり、

ミナミニコトオ =「ミナミ」(南の皆が見る大部屋)で議題についてを

ワキマエテ   =話し合った上で納得して、

オチツクハニシ =決着が付くのは「ニシ」(煮え鎮み、日が沈む頃)、

カエルキタ   =帰るのは「キタ」(来た方角へ、気を足す為に)。

ネヨリキタリテ =「ネ」(北)より来たりて

ネニカエル   =「ネ」(北・寝)に帰る。

 

ハハルワカハ =木には、春は若葉が芽吹き

ナツアオハ   =夏は青葉が繁ります。

アキニヱモミチ =秋は葉が紅く紅葉になり、

フユオチハ   =そして、冬は落ち葉になります。

コレモオナシク =これも同じく、

ハキタニ   =「ネ」(寝・北)は「キタ」(気を足す)に、

サスヒガシヤ =「キ」(気・東)が射すのは、「ヒガシ」(日頭)や、

ニサカヱ   =「サ」(政・南)に、「サカエ」(栄え)、

ハミニツクル =「ツ」(着・西)は、実に「ツクル」(継ぐる)、

ヲハキミノ   =「ヲ」(央)は、君が(中央で)

クニヲサムレハ =国を治めるので、

キツヲサネ   =「キツヲサネ」と言います。

ヨモトナカナリ =四方位と中央の事です。

 

キハヒガシ   =「キ」(木)は「ヒガシ」(日頭・東)

ハナハハミナミ =「ハナハ」(花葉)は「ミナミ」(皆見・南)

コノミニシ   =「コノミ」(木の実)は「ニシ」(丹沈・西)、

ミオワケオフル =(木が)実を別け、新たに伸び育つのが

キノミユエ   =「キノミ」(木の実・君の子供達)ですから、

キミハヲメアフ =「キミ」(木の実・君)は、「ヲメ」(男女)が一つになる

アルシナリケリ =(仲立ちをする)「アルシ」(主人・仲人)でもあるのです。

 

サルタトフ   =すると、今度は「サルタヒコ」が質問しました。

ムネミナモト =「それでは、宇宙を形成した「ムネ」(アの要素)と「ミナモト」(ワの要素)、

キツタラモ   =「キツ」(東西)や「タラ」(父母)の間柄も、君が仲人なのでしょうか?

 

コヤネコタエテ =「アマノコヤネ」がそれに答えて話を続けました。

ヨロハタノ   =「「ヨロハタ」(全て造られた物)の

ムネミナモトハ =「ムネ」(アの要素)と「ミナモト」(ワの要素)は

ヨカミトヂ   =「ヨカ」(四季の恵み)を得て「ミトヂ」(形造られます)

ヨロハヌフカツ =「ヨロ」というのは「ヌフカツ」(杼の通った数・年数)で、

ハタハヲル   =「ハタ」は「ヲル」(織られた量・造られた量)です。

コロモノタテハ =また、衣にする布の「タテ」(縦糸)は、

カタチナリ   =「カタチ」(先祖からの伝統)を意味しています。

 

ヌキアヤオフモ =例えば、「ヌキアヤ」(抜き綾の布)を織ろうとした場合、

カミノムネ   =カミの「ムネ」(アの要素)、

ウルホスタテハ =つまり、全体を潤す「タテ」(縦糸)は

ヨヨノミチ   =代々の「ミチ」(憲法や法律)に当たります。

ホコノヲキテハ =また、「ホコ」(矛)で綻ばす「ヲキテ」(掟)というのは

ミメクミニ   =天の御恵みに対して

ヨコマホロホス =「ヨコマ」(横からの魔・横からの曲がり)を滅ぼす

ハタノヌキ   =「ハタ」(機織り)の「ヌキ」(横糸・曲がり抜き)に当たります。

 

ムネナモトノ =「ムネ」(アの要素)と「ミナモト」(ワの要素)の

タテヌキノ   =「タテ」(縦糸・法律)と「ヌキ」(横糸・施政)とに気を配り

ヤスヂタタシク =「ヤスヂ」(家筋・縦糸)を正しく

ミオヲサメ   =「ミ」(身・横糸)を修める事が大切になります。

ヤタミヲサムル =これが、「ヤタミ」(諸国民)が治まる

ヨヂノワサ   =「ヨヂ」(東西南北・四締)の「ワサ」(技法)なのです。

 

ホネハタノタネ =また、「ホネ」(骨)は「タ」(父親)の種により、

シシハラニ   =「シシ」(肉)は「ラ」(母親)によるものです。

ウマレヒツキノ =子が産まれ、日月が経過するにつれて

ウルホイニ   =肉体が潤い

ヒトナリソナフ =人となって、各部位が備わりますが、

ヨカヒヂノ   =これも「ヨカ」(四方の恵み)により「ヒヂ」(一人の子が育つ道)です。

カタオモチイテ =その「カタ」(父母の恵みの型式)を用いて

ミオヲサム   =(自分自身も)身を修めなければなりません。

メクミシラネハ =この恵みの原理を知らなければ、

カタチナシ   =「カタチ」(後を継いでくれる子)も育ちませんよ。

 

タラノソタツモ =「タ」(父からの骨)と「ラ」(母からの肉)が育ち、

ウルホイモ   =(嬰児の肉体が)潤ってくるのも、

テルキツサネノ =日の照る「キツサネ」(東西南北)の

ナカニイテ   =その「ナカ」(中央)に居て

キミノヲサムル =「キミ」(君)が治める

マツリコト   =「マツリコト」(国の政治)も同様で、

ヨロハタスヘテ =「ヨロハタ」(全ての織物・被造物・国家)は、全て

ヨヂオソナヘリ =通るべき「ヨヂ」(四つの路)を備えているのです。

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(以上)

 これにて「キツヨヂノアヤ」を終わりますが、タイトルと最後の文章にもありますように、「ヨヂ」という言葉をどう現代の言葉にしたら良いのか?これが、とっても難しかったです。この先何度も読むうちに、少しは良い解釈や訳語が見つかるのかも知れませんが、これこそが古典は何度も読み直す必要がある理由の様にも思いました。

 それでは、今回も最後までお付き合い下さいまして有難うございました。ではまた。